五味太郎「絵本を作る」
今日は1日食っちゃ寝していたような気がする。…ってか睡眠時間が異様に長かったような。…牛になるよママン… orz
そんなまったりゆったりごろごろぶくぶくのライフスタイルで今年読了した本66冊目、「絵本を作る(PICTURE BOOK WORKSHOP)」五味太郎著、ブロンズ新社:刊。絵本作家として名高い五味太郎氏ですが、絵本じゃなくて、…うーんなんだろう、絵本の制作解説というにはアレだし、エッセイ集?でもエッセイというには徒然感がなくてよりテーマが統一されている感じだし…。えっと、とりあえず絵本制作の周辺事情に関しての本です(く、苦しい)。
買ったときに本に帯がついてまして、「五味太郎の絵本制作ワークショップ」と銘打ってあったのですが、確かにそれが一番内容を的確に表しているような感じ。本文が超口語というか、トークを通り越して呟きのような文体で、ある種すごく平易なんだけど、ある種すごくわかりづらいというか、掴みづらいというか。五味太郎氏の絵本にも通じる味でもあるんだけど…これ狙って書いてるでしょ、おじさん…みたいな感触。
もちろん持論もあるし、絵本でずっとやってきたなりの人生観とかライフスタイルみたいなものも感じるし、実際「おれはこうだよ」と中で語られてもいるんだけど、それがあんまりアピールされてないというか、あっさりしていて、「ああ、絵本でもこの人こうだよなあ」って安心させられてしまう。でも、この本は、「絵本制作ワークショップ」とかいいつつハウツー本ではありえないから、意味そういうアピールのための本であるわけで…ああそうか、あっさりアピールしてるのか。
絵本の文体も主語も述語も下手すると目的語も全部すっ飛ばした超口語文だから「ああ、五味さんて気さく気軽な人なのね」とか「あんまり難しいこと考えてないでしょ」みたいにとらえそうだけど、絵本の構成を見るとものすごく計算されているし、超口語にしたって、すっ飛ばしたところは絵でもって二重三重の意味を持たせてるあたり、騙されてはいけないんじゃないかなーとか思う。…だいたい、「難しい熟語を使わない」というレギュレーションがどれだけキツイかって、すっげー大変な訳ですよ(実感)。
…騙されてはいけない。あんまり専門用語を使わないし、たいしたことない簡単だって言ってるし、とか思ってるといつの間にかすっかり相手のペースになってると見た。だって絵本読んでるとそうだし(苦笑)。
あ、でもちょっと騙されたいかも(はあと)。
…文章についてはこれくらいにして、次に絵について。五味氏の絵って、シンプルな割には味があって飽きが来ないので不思議に思ってた(絵本は書店でも図書館でも割とよく見かけるのだ)んだけど、これは氏が産業デザインの方から入ったからなのか、と、読んで初めて思った。そうかー、シンプル絵画のグッドデザインなのね…みたいな。そして量産がきく絵柄にマッチしたのがカラーインクだったんではないかと。
そういえば、本文中で「カラーインクは主張が少なくていい」というような話があったけど。実はこの主張の話、あんまり共感できなかったわけで。カラーインクって、自分が学生だったころ、学校で使わせてもらえなかったと言う意味ですごく敷居の高い画材だったので(油絵はまがりなりにも習ったからそうでもないw)、「ええ~?えらそうじゃん、高級感漂ってるじゃん」とか思ったのですが、冷静になって考えてみると、あの大量に入ったボトルで300円ちょい(メーカーによって異なるけど、本に載ってた写真のホルベインのやつは私の記憶で350円~w)なら、むしろ安価な方かも知れない。…ちくしょー、気負って使って損した~。
…というわけで、普段使いの絵とか文章とかカラーインクとか(こだわってるなあ)、考えさせられた1冊でありました。白黒なんだけど、写真のページがばんばんあって、余白の使い方も粋。贅沢感あふるる1冊であります。五味太郎スキーおよび絵本スキー、さらには日常的な創作スキーもどうぞ。おすすめ。
…騙してくださいおじさまw …そうそう、公式サイトGomiTaro.comはこちら。
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