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2005/07/31

貫井徳郎「鬼流殺生祭」

 今年読了した本54冊目、貫井徳郎:著「鬼流殺生祭」講談社ノベルズ:刊。

 昨日紹介した「妖奇切断譜」がなかなかよかったんで、掘り返して「九条&朱芳シリーズ」の第1弾へ戻る。…例によって時は明詞、ところは日本。霧生(きりゅう)家という肥前出身の武家(作中世界ではいちおう四民平等の世の中が建前なんだけど、人々の意識として武士とか公家とか身分とかそういうものはまだ色濃く残っている)の中で起こる連続殺人。最初は部外者として邪険に扱われていた九条君だけど、渦中で被害にあった人物が彼の友人であったことから、逆に真相究明を頼まれるようになって…という運び。

 …「妖奇切断譜」は時間軸に沿っていろんな人物の動きを追っていたため、あんまり謎っぽい感じがなかったんだけど、今回は密室仕立ての殺人事件だからもっと「トリック?」と言う感じがしました。…でも密室殺人のトリックが○○だったり××だったりするのはどうよ…。

 …物理的ギミックにはちょいとしょぼい感がありましたが、心理的葛藤とか、霧生家をしばる因習とからめた事件の動機とか、そういったものがダイナミックで面白かったです。…つか、やっぱり濃いですよ話にしろ人物像にしろ…。

 濃い、といえば、どうも女性キャラクターが怖いんですがこの話。…いや、昨日読んだ切断譜にしたって、一番怖いのは女性だし。…作者の人、密かに女性嫌悪とかもってないだろうか(それとも単にダークマザー的とか暗黒女帝的なキャラクターを出すのが好きなだけか)?作中一番魅力的に描かれている女性は○○○だしさ~(あ、お時ちゃんは別格ですけど。水戸黄門におけるお銀みたいな位置づけだし…って違うか)。

 「今回起こって解決された事件」という意味でのストーリーにはあまり関係ないんだけど、作中で九条&朱芳の与太話として触れられた「吸血鬼は日本にはいなかった妖怪(またはなかった概念)」とか「吸血鬼は伝播する妖怪」とかといったくだりが妙に気になる。…作中では伝わって来つつある西洋文化の精神的位置づけ、みたいな話題に収束したけど、考えてみれば「切断譜」のラストで「次巻ニ続ク」とひっぱったエピソードはこれがかかってるんじゃないかと思える。

 …ならば今後はミステリーに姿を変えた吸血鬼モチーフがもっと明確に出てくるのかなあ。「殺生祭」では血にこだわる結婚とか濃すぎる血とか先祖の呪詛とかがそれっぽいし、「切断譜」では吸血をカニバリズムの形で描いたり、性的なものを示唆させることによる支配関係(というか、支配される側は盲目的愛情にすり替えてるけど、支配する側は何とも思ってないっていうすごい関係)が吸血鬼っぽいと思うんだけど、ちょっと弱い気がするので。

 そして「切断譜」のラストエピソードにより、次巻の主たるモチーフは不死(=蘇生)じゃないかなと思うんですがどうでしょうか~?

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コメント

精力的に読んでますね~(^^)
私はこの週末は、精力的にお買い物しまくってしまいましたf(^^;)
カードが落ちる頃がとてもこあいよっっ(((((((^^;)

投稿: ぷるるん | 2005/07/31 17:55

ぷるるんさん、主婦してますねえ。
それとも主婦関係ないお買い物?
「これはいい!」と思うモノがあったらご紹介くださ~い。

投稿: NOIRA | 2005/07/31 18:04

ぜ~んぜん主婦してないものですぅσ(^^;)
スカートとかバッグとか(^^)v
ストレスたまると食べまくるか買いまくるかしちゃう人でして。
でも今はたまってない筈なんだけどなー。
自分で気づかぬうちにためてたんでしょか(--;)

投稿: ぷるるん | 2005/08/02 16:56

ぷるるんさん

…この暑さはストレスですよ…

投稿: NOIRA | 2005/08/02 19:52

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